!注! サヴァイヴ第40話のネタバレネタSSです。
● 伝えたかったこと。
「オレがルナの家族になるよ!」
それは。
時々一人で、どこか寂しそうな表情を見せるルナを見ているうちに、
日に日に大きくなっていった想いだった。
この、強くて、けれどどこか脆く見える女の子を。
オレを、弱虫じゃなくしてくれた、勇気をくれた、女の子を。
守りたい。
一緒にいたい。
そう思って。想いは募って。
あの日、口から出たのは一足飛びだったかもしれない。
でも、それはオレの本心だった。
だから『プロポーズ』、だなんて、言われて、ビックリした。
自分の言った言葉の意味に気づいて。
恥ずかしくて。
どうしようもなく恥ずかしくて。
それでもルナが。
「ありがとう」
って、言ってくれて。
オレは、とりあえずフラれたわけだけど、でも、嬉しかった。
妙にスッキリしていた。
ハワードはしばらく、からかってきたけど。
でもオレは、そんなの全然、というのは強がりだけど、
それほど気になりはしなかった。
思ったより落ち込んでもいないし、何でかなって、オレは思った。
ルナとも、すぐに普通に接することができた。
そんなことで、落ち込んでる状況じゃなくなった。
ていうのも、もちろんあったんだけど。
しばらくして、気がついたんだ。
オレが、あの時ルナに、一番言いたかったのは。
君は一人じゃない。
その一つだけだった。
ルナは、誰でも優しく受け入れてくれるのに、
自分の弱い部分を、こっちに簡単に見せてはくれない。
それなのに、辛くても落ち込んでても笑って見せて。
オレは、オレ達は、こんなにルナの傍にいるのに、
頼りにされてないんじゃないかって、ずっと気になっていた。
仲間なのに。
一人じゃない。
一人で苦しむことなんてない。
それを。
あの時、ルナに伝えることができた。
あれはただのプロポーズじゃない。
その言葉の本当の意味を、ルナがわかってくれたから。
だから、オレは満足なんだ。
ルナのことを、たぶん恋愛感情で好きだと思う。
でも、例え恋愛じゃなくたって。
オレ達は大切な仲間で、もう、ほとんど家族なんだ。
ハワードも、シャアラも、カオルも、メノリも、シンゴも、チャコもアダムも。
皆のことが大好きで、大切な家族だと、オレは思う。
だから、どんなことがあっても守りたい。
本当に、そう、思うんだ。
そう言うと、それまでずっと黙って聞いていたチャコが、
「恥ずかしいやっちゃなぁ」
と、ぞんざいに、けれど優しい目をして、笑った。
えーっと。告白後ちょっとしてからのベルの独り言。
たぶんこじつけだったり、強がりだったりしますけど。
急にこういうのもアリかも、と。思ったのでした。
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